2010年02月09日
比嘉怒る
こんなに怒ったのは久しぶりでした。
今日の後期高齢者医療広域連合会の定例会のことです。
制度施行後、はじめての保険料改定を迎えた今議会でした。
当局の議案説明では、
新年度からの保険料は、これまでの保険料を据え置くとのことでした。
「保険料は変わらない」と言っても、
これまでと同様に、75歳以上のお年寄りのみなさんから、
1人当たり年5万2510円。月4375円もの厳しい保険料の、
年金天引きがつづくことを意味します。
わたしはこの保険料が、高齢者のみなさんにとって、
いかに耐えがたい痛みであるかを、
客観的な数字でもって明らかにしようと、論戦を組み立てました。
わたしの質疑に対する当局の答弁では、
昨年度、沖縄県では後期高齢者医療保険料を滞納した方々は3397人。
そしてその方々のなかで、2ヶ月間だけの短期保険証が発行された人数が1543人。
さらに、その短期証の有効期限2カ月が切れた後、
保険証の更新に行くことができずに、
役所が保険証を預かっている、いわゆる「留め置き」になっている方々が、
1030人にものぼっていることが明らかになりました。
いわば事実上「無保険状態」の高齢者が1030人もいるわけです。
「あれ?後期高齢者医療制度って年金天引きじゃないの?
天引きであれば、保険料の滞納者はゼロではないの?」
後期高齢者医療制度をご存じの方は、そうした疑問を持つかもしれません。
確かに後期高齢者医療制度は原則として、保険料は年金天引きです。
しかし、ここでいう3397人の滞納者の方々とは、
年金天引きができない、低所得者の方々のことです。
年金が月15000円にも満たない(もちろん無年金者も含みます)、
低所得者の方々なんです。
こうした実態からも、
この制度がいかに「耐えがたい痛み」を高齢者に押し付けているかが、
明らかになったと思います。
いくら保険料を据え置いたといっても、
高齢者のみなさんにとって重たい保険料が続くことを、
わたしは容認できませんでした。
わたしを含む日本共産党の議員3人は、
こうした保険料改定の条例と、
その保険料を前提とした特別会計に反対の立場を貫きました。
しかし残念ながら、反対をしたのはわたし達を含めても少数で、
賛成多数で可決しました。
わたしが怒っているのは、そのことではありません。
政治的な立場から、意見が違うのは仕方がありません。
いやむしろ、だかろこそ議会の場において、
論戦を通じて互いの主張をぶつけ合い、
より理解を深めあうべきだと思うのです。
しかし、今日の議会においては、
広域連合当局に、
そうした真摯な姿勢が見られませんでした。
わたしはそのことに怒っているのです。
事前通告制のもとで、わたしの質問事項は前もって当局に伝えており、
しかも、わたしは質問の趣旨も幾度となく当局に伝え、
さらに再質問の中身も事前に伝えていました。
ある意味ではこちらの論戦の手の内をすべてさらしたわけです。
互いの理解を深めあい、建設的な論戦を行いたいという、
その一心で議会に挑んだのです。
しかし、わたしの一般質問に対する当局の答弁の中身は、
聞いていることには答えず、関係のないことを延々と繰り返す。
そうした答弁でした。
もしこうした態度を、那覇市議会で当局がとったならば、
与野党の立場を超えて、たちまち議会は空転します。
なぜならば、わたしたち議員は市民のみなさんの付託を受けて、
議場に立っているのであり、議会への不誠実な態度は、
市民に対して真剣に向き合っていない証拠だからです。
わたしは、今回の広域連合当局の姿勢に我慢ができず、
誠実な答弁を求めました。
その結果、議会を空転させることになりましたが、
どうしても譲ることができませんでした。
なぜならば、
「後期高齢者医療制度は直ちに廃止して欲しい」
こうした、多くの市民のみなさんの声が、
わたしの議席には託されているからです。
空転が続き、重々しい空気が立ち込める議場のなかで、
地域のおじいちゃんやおばあちゃんの顔を思い浮かべながら、
わたしは腕組みをしながら、議会の再開を待ったのでした。

我が議席。みんなの議席。
今日の後期高齢者医療広域連合会の定例会のことです。
制度施行後、はじめての保険料改定を迎えた今議会でした。
当局の議案説明では、
新年度からの保険料は、これまでの保険料を据え置くとのことでした。
「保険料は変わらない」と言っても、
これまでと同様に、75歳以上のお年寄りのみなさんから、
1人当たり年5万2510円。月4375円もの厳しい保険料の、
年金天引きがつづくことを意味します。
わたしはこの保険料が、高齢者のみなさんにとって、
いかに耐えがたい痛みであるかを、
客観的な数字でもって明らかにしようと、論戦を組み立てました。
わたしの質疑に対する当局の答弁では、
昨年度、沖縄県では後期高齢者医療保険料を滞納した方々は3397人。
そしてその方々のなかで、2ヶ月間だけの短期保険証が発行された人数が1543人。
さらに、その短期証の有効期限2カ月が切れた後、
保険証の更新に行くことができずに、
役所が保険証を預かっている、いわゆる「留め置き」になっている方々が、
1030人にものぼっていることが明らかになりました。
いわば事実上「無保険状態」の高齢者が1030人もいるわけです。
「あれ?後期高齢者医療制度って年金天引きじゃないの?
天引きであれば、保険料の滞納者はゼロではないの?」
後期高齢者医療制度をご存じの方は、そうした疑問を持つかもしれません。
確かに後期高齢者医療制度は原則として、保険料は年金天引きです。
しかし、ここでいう3397人の滞納者の方々とは、
年金天引きができない、低所得者の方々のことです。
年金が月15000円にも満たない(もちろん無年金者も含みます)、
低所得者の方々なんです。
こうした実態からも、
この制度がいかに「耐えがたい痛み」を高齢者に押し付けているかが、
明らかになったと思います。
いくら保険料を据え置いたといっても、
高齢者のみなさんにとって重たい保険料が続くことを、
わたしは容認できませんでした。
わたしを含む日本共産党の議員3人は、
こうした保険料改定の条例と、
その保険料を前提とした特別会計に反対の立場を貫きました。
しかし残念ながら、反対をしたのはわたし達を含めても少数で、
賛成多数で可決しました。
わたしが怒っているのは、そのことではありません。
政治的な立場から、意見が違うのは仕方がありません。
いやむしろ、だかろこそ議会の場において、
論戦を通じて互いの主張をぶつけ合い、
より理解を深めあうべきだと思うのです。
しかし、今日の議会においては、
広域連合当局に、
そうした真摯な姿勢が見られませんでした。
わたしはそのことに怒っているのです。
事前通告制のもとで、わたしの質問事項は前もって当局に伝えており、
しかも、わたしは質問の趣旨も幾度となく当局に伝え、
さらに再質問の中身も事前に伝えていました。
ある意味ではこちらの論戦の手の内をすべてさらしたわけです。
互いの理解を深めあい、建設的な論戦を行いたいという、
その一心で議会に挑んだのです。
しかし、わたしの一般質問に対する当局の答弁の中身は、
聞いていることには答えず、関係のないことを延々と繰り返す。
そうした答弁でした。
もしこうした態度を、那覇市議会で当局がとったならば、
与野党の立場を超えて、たちまち議会は空転します。
なぜならば、わたしたち議員は市民のみなさんの付託を受けて、
議場に立っているのであり、議会への不誠実な態度は、
市民に対して真剣に向き合っていない証拠だからです。
わたしは、今回の広域連合当局の姿勢に我慢ができず、
誠実な答弁を求めました。
その結果、議会を空転させることになりましたが、
どうしても譲ることができませんでした。
なぜならば、
「後期高齢者医療制度は直ちに廃止して欲しい」
こうした、多くの市民のみなさんの声が、
わたしの議席には託されているからです。
空転が続き、重々しい空気が立ち込める議場のなかで、
地域のおじいちゃんやおばあちゃんの顔を思い浮かべながら、
わたしは腕組みをしながら、議会の再開を待ったのでした。
我が議席。みんなの議席。
Posted by 比嘉みずき at 22:32
│後期高齢者医療制度