2010年01月14日

名護のそば屋にて

名護市長選挙の投票日が1月24日と迫っています。

那覇での仕事をすませて、時間をつくっては名護に通う日々です。
名護の集落で、そして市街地で。
ハンドマイクを担いでは、道行く人々に訴えています。

基地建設反対が過半数を占めた、1997年の名護市民投票から13年。
建設容認派の市長のもとで、名護市は豊かになったか。
基地建設を押し付けてきた自民党政治は、国民の力で政権から退場させられた。
激変する時代のなかで、名護の人々は苦悩しています。

危険な基地はどこにもいらない。
基地受け入れの代わりの振興策では、名護は豊かにならない。
市民の民意が大切にされる新しい名護市をつくりましょう。

わたしの訴えに、人々は表だっては支持の態度をしめしません。
特に男性の方は、腕組みをしながら、地面をみながら、歩き去って行こうとします。
けれども、わたしの前を通り過ぎるときに、「がんばろう」と低い声をかけてくれます。
まるで自分自身に言い聞かせているみたいでした。

国策に翻弄され、地域のきずなを壊されて。この町の人々は苦悩しています。

「平和を願わない人はいないよ。基地だってないほうがいいさあ。だけどね…」
そういう女性とも話をしました。

正しい道をわかっていても、「だけど」や「でも」という言葉が続いてしまう。
その「だけど」や「でも」が抱えている問題を解決していくのが、政治だと思う。
苦悩している人々に届くような言葉を選びながら、
わたしも名護市民と一緒にたたかっています。

お昼ごはんを食べるために、そば屋さんに入った。
住宅地域のなかにある、昔ながらのそば屋さんだ。
いまでは食券を買う機械が置かれ、駐車場にはレンタカーも停まる。

名護のそばらしく、麺は平たい。
かつおダシの熱いおつゆを飲みほして、
たくさんの色紙が掛けられている壁を見上げた。
「あの色紙は、もうないのかな…?」

少し色褪せていたけれど、ちゃんと一番上の段に、
その色紙は飾られていました。

名護のそば屋にて

                              おう!



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Posted by 比嘉みずき at 12:53 │平和