2010年03月29日

春の日

ここ最近、上之屋にある那覇市役所仮庁舎は、
市民のみなさんで混み合っています。

年度末だからでしょうか。
それとも新年度を迎えるための手続きでしょうか。
わたしも資料整理や事務的な手続きのために、
控室で地味な作業をつづけています。

そんな合間にも、控室には生活相談の電話が鳴り、
お話を聞いては助言をさしあげたり、
一緒に悩んだりしています。

今日もまえから相談にのっているSさんから電話がありました。
一応の解決はついたのですが、また新たな問題が生まれたのです。
那覇市からの説明を聞いても納得ができなくて、
わたしもずっと気になっていたのでした。

わたし自身の作業は午後にひと段落ついたので、
Sさんの相談のことをはっきりさせるために、
参考資料を購入しようと、
「沖縄県政府刊行物サービスセンター」に行きました。

那覇市役所仮庁舎のすぐ近くにある、
那覇第二地方合同庁舎内にある、
公務員のための本屋と言えばいいのでしょうか。
官報などの政府刊行物や、
それに関する資料や解説本がそろっているところです。

以前から気になっていたのでした。

立派な建物のなかにあるわりには、
思いのほか品揃えは少なく感じました。
しかし専門書の背表紙だけを眺めていても、
難解な本であるというのはわかります。

探していた本が見つかり、
Sさんの抱えている問題に関するところを、
立ち読みして確認しました。

残念ながら那覇市が説明していたとおりのことが書かれていました。

どこからか、春のセンバツ高校野球の、
ラジオ中継の音が、静かに聞こえてきました。
興南高校が智弁和歌山に勝利しベスト8進出を決めたみたいです。
静かな本屋に甲子園のサイレンが響いていました。

控室に戻り、Sさんに電話をかけました。
納得することはできないけれど、
いろいろと調べたことに対して、
Sさんは何度もお礼を言ってくれました。

日も暮れかけた夕方、
なんだかやりきれない思いで市役所から帰ろうとしたら、
渡り廊下の途中で、
庁舎のスペースに芝生を植えている作業が見えました。

小さい芝生のマットを等間隔でならべて、
その上から砂をかけていました。
なんだかいい景色だなと思い、
しばらくその作業を眺めていたら、
職員さんから「みずき議員?」と声をかけられました。

わたしが物思いに耽っているように見えたのでしょうか。
でもなんだか、心配してくれた職員さんの気持ちが嬉しかったのでした。

春の日

                  いつの日か砂をはねのけ春の芝



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Posted by 比嘉みずき at 23:23 │日々のこと