2009年05月29日

つながる輪

Yさんが相談に来たのは、4月の初めごろでした。

無職の息子から暴力を受けて、上半身にギプスを巻いていました。
年金を担保に金融会社から借金をしてしまい、
執拗な取り立てに怯えていました。

家賃を支払えず、アパートから追い出されることになり、
わたし達の日本共産党寄宮事務所に駆け込んできました。

「いろんな問題があって、
 もつれ合った糸のようにからみあっているけれど、
 ひとつひとつほどいて行きましょうよ」

それから毎日のようにYさんと連絡を取り合って、
西へ東へと駆けずり回りました。

借金問題は司法書士さんへ。
虐待は女性相談センターへ。
食事については社会福祉協議会へ。
息子さんについては保健所に。
家賃滞納について大家さんにお詫びして、
そして生活保護課へと。

2月近くたった今日、Yさんから連絡があった。
「那覇市の方から連絡があって、生活保護の決定が降りたみたいです」

出会った頃、悩みをひとりで抱えていた相談者が、
一緒に行動するなかで問題を解決し、
それまでうつむいていた顔をあげ、安心した表情を見せるとき、
この仕事をしていて良かったな~
と実感するのでした。

Yさんの相談はとても深刻でしたが、
県や那覇市の職員さん、大家さんに地域の方々など、
いろんな方々が協力をしてくれました。

下の写真は、地域の方が
「これ使わないみたいだから、Yさんに持って行こう!」
と提供してくれた冷蔵庫です。

地域の方とわたしとで、
えっちら、ほっちらYさん家に持って行くと、
何度もお礼を言うYさん。
「いろんな人にお世話になりました。これからはわたしも何かのお役に立ちたい」
地域の輪がつながる瞬間でした。

つながる輪

                       運ばれる途中の冷蔵庫



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Posted by 比嘉みずき at 21:41 │生活相談