2010年12月30日
嬉しい相談
年の瀬です。
道は混み合い、スーパーも買い物客で賑やかです。
いつものように那覇の街が暮れていきます。
議会としての仕事納めは終わりましたが、
この時期には生活相談も増えてきます。
先週は反貧困沖縄県ネットワーク・
生活と健康を守る会の主催による
「年越し支援テント村」に、
昨年に引き続き、
相談員として参加してきました。
未曾有の不況といわれた昨年よりは、
相談者は少なくなると予想していましたが、
今年も100人近くの相談者が訪れました。
相談内容も深刻なものでした。
「家賃が払えずに追い出された。
先週から野宿をしている」
「生活保護を受けているけれど、
施設がお金を管理していて、
その明細がわからない」
「年金が月3万円で暮らせない。
これまで、もやしのヒゲを取る仕事で
なんとかがんばってきた。
病院代が高くてもう限界」
高齢者だけでなく、
働き盛りの方が多いのも特徴でした。
翌日は、緊急的な対応が必要な方々と
一緒に市役所へ行き、
生活保護などの手続きを行いました。
那覇市の健康福祉部のみなさんが、
積極的な対応をしてくれたこともあり、
お昼過ぎ頃までには、
一応の対応を終えることができました。
「ひとりですっと悩んでいた。相談ができて良かった」
相談者の言葉がずっと胸に残っています。
ひとつひとつの相談の背景には、
「貧困」があります。
でもその貧困は個人だけの問題ではなく、
社会の貧困でもあると思うのです。
議会の控室にもどり、
一息ついていると電話が鳴りました。
「みずきさんですか。相談があるんだけど…」
地域に住むあるお父さんからでした。
「実はこのたび息子が結納しました。
お嫁さんは本土の人です。
披露宴を彼女の故郷で行うことになりました。
それで、披露宴で新郎の父として、
わたしが挨拶をしなければなりません。
妻が生きていたころはそういったことも
任せていたんだけれど、いまはわたし一人です。
披露宴の挨拶をみずきさんに書いて欲しい。
短くて簡潔なものがいいのだが…」
電話の向こうで、
恐縮しながら話すお父さんの声から、
披露宴で失敗しないかを本気で悩みながらも、
息子の幸せを喜んでいる様子が伝わって来ました。
「わたしでよければ喜んでお手伝いさせてください」
お父さんは何度もお礼を言って喜んでくれました。
お礼を言いたいのはわたしのほうです。
困ったことがあったときに、
わたしを思い出してくれた。
人々を孤立させるような社会はやっぱりおかしい。
みんなが繋がっていることを感じられるように。
師走の那覇の街を、
今日もスクーター飛ばして駆け抜けます!
今年も多くのみなさまにお世話になりました
Posted by 比嘉みずき at 08:55
│生活相談