ひんぷんガジュマル

比嘉みずき

2010年01月19日 21:39

今日も名護市長選挙の応援でした。

許田で高速道路を降りて国道を走らせると、
右手にマクドナルドが見えます。
そこから市街地に入っていくと、
やがて「ひんぷんガジュマル」が見えてきます。

「ひんぷん」とは古くから伝わる沖縄の家づくりのなかで、
屋敷の正門と母屋との間に設けられた屏風石のことで、
外からの目隠しなどに用いられてきました。

調べてみると、1750年、琉球王府の最高官だった蔡温が、
「三府龍脈碑」という石碑を建てたら、
この石碑がひんぷんのように見えることから、
ヒンプンシー(碑文石)と名付けられ、
その傍に立つガジュマルも、
いつしか「ひんぷんガジュマル」と呼ばれるようになった…そうです。

昨日、このブログで紹介したTさんが、
「むかしからここにあるけれど、
 でもなんだかむかしと比べて大きさは変わっていない気がするさあ」
と言っていました。

確かに、わたしも幼い頃から名護に来るたびに見上げているけれど、
そんなに変わっていない気がします。
むしろ、むかしはもっと大きく見えたような気さえします。

でもたしかに時間は流れ、
このガジュマルの樹も樹齢 300年を数えました。
古いガジュマルの樹には、キジムナーという精霊が宿るといいます。

もしこの樹にキジムナーがいるとしたら、
彼はこの町の変遷を、どんな気持ちで見守っているのでしょうか。

いまこの町に、米軍基地の移設を企む人々がいます。
「ひんぷん」は、外からの目隠しの役割と、
そしてまた、外から悪霊が入ってくるのを防ぐとも言われています。

気持ちのよい青空に枝をのばす、名護のひんぷんガジュマルに手を合わせました。



                           この町を守りたもうれ~

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