41年目の復帰記念日

比嘉みずき

2013年05月15日 23:45

写真に載っているのは、
ある日の新聞広告です。

その日の朝刊に、
別刷りで織り込まれていたのは、
日本国憲法全文でした。

ある日とは。

憲法公布日の11月3日ではなく、
憲法施行日の5月3日でもなく、

1972年5月15日。
本土復帰のその日でした。

その日の朝、
沖縄県民はどんな気持ちで、
この新聞を見つめていたのでしょうか。

4人に1人が亡くなった
地上戦を潜り抜けた県民にとって。
米軍占領下で、
命も人権も踏みにじられた県民にとって。
全権力を握っていた高等弁務官に、
「自治は神話である」と言われた県民にとって。

この憲法はどんなに眩しいものだったでしょうか。

戦争を二度としない。
そう誓った憲法のもとに返ろう。

基本的人権が守られる。
そう誓った憲法へ返ろう。

主権は国民にある。
そう誓った憲法へ返ろう。

あの日から41年の年が経った。
けれどもわたしたちの先輩たちが望んだ、
本当の意味での「祖国復帰」はまだ実現していない。

安倍首相は今年の参議院選挙で、
憲法改正手続きを争点にすると言っている。

日本国憲法をもつ「祖国」に憧れて、
たたかってきたこの島から。
そしていまも、
本当の意味での「祖国復帰」のために、
たたかっているこの島から。

また明日もがんばろうと誓った
2013年5月15日でした。




                眩しかっただろうな〜  (写真はコピーです)

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