ヒサコさんの演説

比嘉みずき

2009年08月12日 23:56

今日も外間ヒサコさんと街頭演説を行いました。

この地域に住んでいる多くの市民と同様に、
わたしもヒサコさんの演説を聞きながら育ちました。

ランドセルを背負っていた頃から、
あの、かすれているけれど、とても大きな声が聞こえてくると、
「あっ。ヒサコさんだ!」と手を振ったものでした。

子ども心にも、「この人は弱い人の味方なんだ」
と分かっていたんだと思います。

それから何年も経ち、
いまこうして同じ宣伝カーに乗って、
一緒に演説をするなんて、とても光栄な気持ちです。

となりに立って、ヒサコさんの演説を聞くようになって、
気づいたことがあります。

ひとつには、
あの大きなかすれ声は地声ではなくて、
演説を繰り返す中で、かすれてしまった声だということです。
何度も何度も。雨の日も、猛暑の日も。
ヒサコさんは、自分で決めた目標にとても厳しいのです。

そしてもうひとつ気づいたのは、
ヒサコさんの演説の秘密についてです。
なぜ、あんなに人の心に響くのだろうか。
それは、ヒサコさんが困っている人の声を、
そのまま伝えているからだと知りました。

今日も、ヒサコさんはあるお母さんの声を紹介していました。
『わたしは母子所帯で、二つかけもちの仕事をしているけれど、
 月の収入は12万円そこらです。
 子ども達が進学の話をしていても、がんばれよと言えない。この気持ちわかりますか。
 親の収入で、子どもの未来まで決められてしまう。この気持ちわかりますか』

ヒサコさんはこの話を聞いて、胸がしめつけられたこと。
そして、何としても政治を変えるためにがんばる。と訴えていました。

その演説には、困っている人に寄り添う優しいまなざしと、
弱い者いじめを許さない強さがあります。

今日、とある公園の近くで訴えていたら、
ヒサコさんの演説が終わった後、滑り台でたむろしていた高校生のひとりが、
立ち上がって、拍手をしてくれました。

決して冷やかしではない、
心のこもった温かい拍手がずっと鳴っていたのでした。



                        ガジュマルとヒサコさん

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